5月21日(日)、都内近県各地から集まってくれた小学校高学年、中学生の12名で
ワークショップを行いました。
子ども全国ネットは、「NPO法人市民科学研究室」代表理事の上田昌文氏とともに、
「放射能リテラシーワークショップ(仮称)」を、中学生向けに作ろうとしています。
これは、もともとセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンによる福島県在住の中学生向けの
「放射能リテラシーワークショップ」事業。ここで上田先生も一緒に活動されてきました。
私たちはこれを福島県外の中学生を対象にした発展版として構築していこうとしてます!
◆原発事故の後に問題になっている放射能のことを学んで、
自分の健康を守れるようになる。
◆原発事故の後に自分や自分の身の回りで放射能に関係する問題が起こっていること、
それらの問題についていろいろな意見があること、そして、原発事故の前とは変わって
しまった生活を送っている子どもがいることを知り、理解を深める。
◆これらのさまざまな問題について、ほかの人の意見に耳を傾けながら、
自分の考えを持ち、周りの人に自分の意見を伝えられるようにする。
これは、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのテキストの最後に記された、
このワークショップの目指すところを示したものです。
これを県外でも継承していきたいのです!!
震災から6年が過ぎた今、日本各地で避難者に対するいじめの問題が
明るみになるなど、原発事故や放射能汚染の影響に対する社会の無関心さや
認識不足が改めて問われる事態になっていると感じています。
「原子力発電所でひとたび深刻事故が起こった場合の環境汚染は凄まじいものであって、
福島原発事故は我が国始まって以来最大の公害、環境汚染である
ことに照らすと…」「国富の喪失」と大飯原発差し止めの判決文にはありました。
人類にとって決して忘れてはいけない、これだけの大事故を起こしながら、
「復興だ!」という大きな声だけを子どもたちの耳に届けていいのか。
またそれだけを叫ばせていいのか。
復興はもちろん大切です。ただ、それと同時に、3.11後を生きる子どもたちには「原発事故とはなにか」「放射能とはなにか」、
正しい知識に触れ、
現状を知り、
大いに意見を交わし合う場
が必要なのではないでしょうか。
これをなかったことにしてはいけないし、
ここから学びとるべきことがたくさんあるのではないか、
と私たちは考えます。
さて、初めてのワークショップ。
「みんなのいのちがいっぺんにあぶなくなることって… どんなことがある?」という
上田先生の問いから始まりました。
・みんながルールを守らない時
・地震
・首都直下型地震
・テロ
・津波
・原爆
・火災
・巨大隕石
・ミサイル
・ウイルス
緊張した面持ちながらいろんな声があがりました。
さあ、どのように話は進んでいくのか。
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東日本大震災の各紙の報道。 参加した子たちはその時、年長さんから小学校低学年。 |
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発電の仕組みを学びます。 |
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原子って小さいのね!と改めて驚く私でした。 梅干しで例えるなんておもしろい。 |
不安そうな顔だった子どもたちも、上田先生の優しい語り口と、
何が出てくるんだろう?と知的好奇心をくすぐる切り口に、だんだんと前のめりに。
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長崎に落とされた原爆のプルトニウムはたったの6kg。 エネルギーの強さにみんな驚きます。 |
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原子炉建屋とゴジラの大きさがほぼ一緒なんて! なんの因果か、、、と、違うことを考え始めた私でした。 |
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避難した人たちの数を確認します。 北海道から沖縄まで、各地に避難者が存在しています。 こんなこと前代未聞ですよね。 |
2時間半というワークショップが終わると、意外にも
「もう少し時間を増やしてほしい」という中学1年生男子も!
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残された付箋メモの1つ。
たくさんの付箋に、たくさんの意見が書かれました。
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我が息子はまだ小学3年生ですが、中学生ともなるとこんなに意見が自分で出せる
ようになるんだと感心感心でした。
写真撮り忘れましたが、元素記号の周期表やキュリー夫人が出てきたとたん、
スクリーンくぎづけの子もいましたね。
水平リーベ僕の船・・・懐かしいね。
見学の大人たちもかなり集中。勉強ってテストがなければ楽しいのよ~♪
同じようなワークショップを6月、7月にも開催予定!
これを少し継続し、次のステップで、実際に中学校での授業にのぞみたいと
考えています。
ご興味を持ったみなさま、夏休みの自由研究にもお役立ちよー!
ご参加、お待ちしております。(詳細が決まりましたらアップしますね。)